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三春スイーツ開発 田村高校新聞より①

田村高校では2022年度より地元企業と協力して三春町の特産スイーツの開発に取り組んでいます。今回は田村高校新聞第186号(R5.3.1)及び第187号(R5.7.20 )より一部記事を抜粋、編集し、その様子を紹介します。

現在、田村高校では『かんの屋』さんと協力してスイーツ開発に挑戦している。三春町の特産品を使って三春町の良さを発信する企画である。三春町の特産品であるブルーベリーを使って老若男女を問わずおいしく食べられるスイーツを作り、且つSNS映えを狙って三春町を広くPRすることが目標だ。

そこで最初に、どら焼きの生地をワッフルメーカーで焼いてブルーベリークリームを挟むという案と、ワッフルを折り曲げてその間にブルーベリーを混ぜ込んだ生クリームを挟むという案のふたつを考えた。その後、かんの屋さんと三春町役場の方々と三春ブルーベリー倶楽部の千葉さんらと共に、実現可能か話し合いを重ねた。かんの屋さんからは「ワッフルを折り曲げると生地にひびが入ってしまうかもしれないとの話があり、改善の必要が出てきた。


プレゼンの様子

その後私たちは三春ブルーベリー俱楽部の千葉さんが営むブルーベリー農園を見学させていただいた。ブルーベリーは品種によって酸味の強さ・味・粒の大きさが異なるということを教えていただき、一つ一つを食べ比べしてみた。すべて美味しかったが酸味の違いは私たちでもわかるほど明らかで、大変興味深い見学となった。

その二か月後、かんの屋さんが私たちの意見を取り入れた試作品を作ってくださった。ひとつめがロールケーキにブルーベリーを混ぜ合わせたシフォンロール。二つ目が洋風どら焼き感覚で年輩の方々も親しみやすいシフォンサンド。そしてひびが入らないように工夫した生地を折り曲げて、間にブルーベリークリームと生クリームを入れたワッフルの三つである。
 三つとも試食したが、もちろんどれも美味しかった。しかし美味しいだけではだめである。色合い、見た目、食べやすさなども考えなければならない。そこで私たちはこれらを踏まえて話し合いを重ね、シフォンロールとワッフルの2種類で進めていこうと決めた。ワッフルの方が少し大きくて食べにくさがあるということをかんの屋さんにお話しして、改良していただくことになった。


三春町のブルーベリーを用いたスイーツ

つぎに私たちは商品名とパッケージのシールデザインを考えた。verryroll、berryroll、つむじ、ろをる、和んだふる、和〈なごみ〉など多くの案が出た。話し合った結果、商品名はシフォンロールの方が「和〈なごみ〉」になり、ワッフルは「和んだふる」で決定した。
 シールデザインは、ブルーベリーの髪飾り、ロールケーキをイメージした前髪、滝桜カラーのピンクの髪色、田村高校の制服のリボンをつけたかわいらしい女の子だ。その女の子の周りには、「みはるブルーベリー」「田村高校コラボ」の文字と、三春をイメージした三つの桜、ブルーベリーのイラストが描かれている。これで商品名とシールデザインが無事決定した。
その後、かんの屋さんのご厚意で、工場見学をさせていただくことになった。生クリームとブルーベリーソースを絞る体験までさせていただいたが、1グラム単位で上手に絞るということは簡単なことではなく、難しかった。しかしかんの屋の方々の丁寧で優しいご指導により、不器用ながらも何とか作ることができた。包装も体験させていただいたが、生クリームがフィルムにつかないようにきれいに包むのは至難の業であった。とても緊張したが、かんの屋さんの工場でこのような貴重な体験をすることができて良い経験となった。


試食会の様子

前回の試作品での感想を踏まえて、かんの屋さんはワッフルをひとまわり小さいサイズにして、食べやすいものへと改良された。その三週間後の11月22日、田村高校の先生方、2年生の生徒のみなさん、三春町役場の方々、同窓会役員の方々、ブルーベリー農家の方々など約70名に集まっていただき、まほらで試食会が行われた。そこで試食された方々からご意見を頂いた。「美味しかったが、ブルーベリーの紫色が少し強すぎるのではないか」「包装のフィルムが開けにくい」など参考になる貴重な声を頂いた。この試食会には新聞記者の方も取材に来てくださり、新聞にも載せて頂けた。
これからも話し合い、より良いスイーツを仕上げていきたいと考えている。スイーツを一から考えて開発するということは簡単なことではなかった。しかし、どんどん形になって仕上がっていくのを見て、私たちは嬉しさや達成感を感じることが出来た。今回、私たちの思い描いたスイーツが出来上がったのは、多くの方々の協力と支援があったからこそのものである。感謝の気持ちを忘れずにこれからも頑張っていきたい。
令和5年1月14日から29日までの土日限定で、かんの屋本店で試験販売を実施。多くの人に食べて頂き、三春町の良さをどんどんアピールしていきたい。
これを読んで興味を持ったそこのアナタ!ぜひぜひ食べてみてほしい。頬がとろけて落ちるほど美味しいスイーツ。嘘だと思うなら食べてみてほしい。たくさんの人が食べて、三春町に注目してくださるのを心待ちにしている。

(以上、田村高校新聞第186号(R5.3.1)記事より一部抜粋、編集


出来上がったスイーツをPRする様子


コミュタンフェスティバルでの実売の様子

令和5年4月30日にコミュタンフェスティバルでボランティアスタッフをした本校生徒にどんなことをしたのか取材した。
質問:コミュタンフェスティバルではどんな活動をしたのか
生徒:去年から販売している三春限定ブルーベリースイーツの販売とイベントの補助を手伝った。スイーツは何度か販売していたそうだが、今回は人手が足りず、ぜひやってほしいと声をかけていただいたため、JRCインターアクト部を中心に参加した。
質問:コミュタンフェスティバルの雰囲気はどうだったのか
生徒:会場の雰囲気はとてもよく、ブルーベリースイーツは販売開始1時間で完売してしまった。イベントでは、子供連れの家族が午前と午後で60名ほど参加して、とてもにぎわっていた。
質問:今回の活動でどんなやりがいを感じたのか
生徒:スイーツ販売をしているスタッフの方やイベントのスタッフの方から「ありがとう」や「助かった」など感謝の言葉をいただけたときだ。
質問:今回のコミュタンフェスティバルでの経験を今後どう活かしていくのか
生徒:ボランティア活動は、一人ではなく周りの人と協力して取り組むことが多いので、これから先困ったことがあっても、人と協力して解決していきたい。
 ボランティア活動をすることにより、周りの人の助けになり、地域がより発展していくことにつながるだろう。

以上、田村高校新聞第187号(R5.7.20 )よりインタビュー記事を抜粋、編集